(番外編)時系列の要点整理と考察(その1)

架空小説「仮名手本森友学園」

架空小説「仮名手本森友学園」では、様々な証言と証拠が飛び出す。

中には、ミスリードを意図するかのような真偽不明のものが入り混じるので、矛盾点が出てややこしい。

そんな混乱を整理するため、ネット等で得られた情報のみによる、簡易的な時系列の要点整理と考察を試みたメモを発見したので、紹介したい。

(しつこいようですが、すべて架空の背景・団体・人物名です。肩書は当時。敬称略。初出は「にちゃんねる」で、多少修正されている模様。旬を過ぎてわかりにくいものや、あとから出た事実によって真偽が怪しくなったものもあります。また、簡易的なメモのため、名称等を簡略化してます。)

以下、2017/04/26から2017/09/20までに行われた過去の考察。

架空小説「仮名手本森友学園」

[公開:2017/12/22、更新:2018/01/24]

目次(ページ内リンク)

リーク情報の時系列の整理

 

2016/03/下旬「口裏合わせストーリー」(音声データ)の考察2(2017/09/18報道ランナー)

[初出:2017/09/18,20、更新:2017/12/22]

9/18の関西テレビ「報道ランナー」
『徹底ツイセキ!森友学園問題SP~音声データから見えたモノ~』
でわかったこと

公式アップされてた。(VTR部分のみでスタジオ部分は無し)。
https://www.ktv.jp/runner/backnumber/2017_09_18.html

(感想)
関西テレビ記者は「入手先はいえない」と当然言っていたが、ちゃんとヒントは残してくれていた。

「本物か裏取り取材」として、「国」、「工事関係者」に取材しており、また、コメントで「捜査関係者にも確認した」と言っていた。
あと本物かどうかを知っている人は、籠池夫妻とS井弁護士だけだが、前者は拘置所にいて取材不可能。
そうなると残るは「S井弁護士」だが、ニュースではS井に「本物かどうか確認した」かどうかはまったく触れなかった。
取材できなかったのか、それとも「(入手先だから)本物かどうか聞く必要が無かった」のか。
記者はちゃんと取材源を秘匿してますよね、S井さん。

(2日後の感想)
9/18の時点で「入手経路」は「S井弁護士」だと、ほぼ特定したが、ちょっと長い補足。

ニュースのスタジオ部分での記者コメント
・「入手したのが500以上のデータ」「4人で4日間徹夜で書き起こし」
・8/1に音声を報道して10日ほどして池田に直接取材したときの反応が、怒るでもなく「すごいニュースでしたね」と一言言うだけ。

正直言うと、S井以外の入手経路の可能性も疑っていて、設計事務所「Kアラ」かコンサル「K等教育総合研究所」の可能性もゼロではない。
ただ、記者コメントからは、入手したのは「音声データ」中心で、逆に言えば、リークしたのは「音声データ」しか持っていないところでは、と予想され、紙資料も大量にあるはずの設計事務所やコンサルは可能性が低いと、判断した。
(ただし、関テレは別日に森友の補助金不正の大阪市提出資料も入手して報道しているので、この件のみで設計事務所やコンサルが入手先では無いとは言い切れない。)

また、ニュース報道後の池田の淡々とした反応も、関テレの記者やアナは
「ウチのスクープで観念したからじゃないか(ドヤ)」
だったが、むしろ池田は関テレの持っている情報が「S井弁護士」のものだと気づき安心したのではないか。
池田にとって一番触れられたくないのが、2015/9/4のゴミの場内処分を依頼した打合せ。
S井は2016年春に森友と顧問契約をしており、2015/9/4の打合せの当事者ではない。

S井にしてみれば、2015/9/4に関わっていないから最後の最後には自分は悪くないとして、持っている資料をリークできる。
池田にしても、S井が2015/9/4の当事者ではないため、S井が出すリーク情報にも最後の最後には2015/9/4まで行き着かないので安心できる。

これが今回の関テレの独占スクープのからくりではないか。
この一連の件では早い段階で「疑惑の3日間」が注目され、その後いろいろ紆余曲折があったが、やはり最終的には、2015/9/4を含んだ疑惑の3日間に戻ってきた感じ。

 

2016/03/下旬「口裏合わせストーリー」(音声データ)の考察1(2017/09/11報道ランナー)

[初出:2017/09/11、更新:2018/04/12]

リーク情報の時系列の整理(抜粋)

H27.9.4「打合せ記録」(N道組作成)
近畿財務局(池田ほか)・航空局・Kアラ・N道組

H27.12.3「3つの異なる金額の契約書」の日付
F原工業と契約。N道組撤退。

H28.3.15「財務省本省へ陳情」(録音データ)
森友(総裁・副園長)・財務省(田村ほか)

H28.3下旬「3mより下にゴミがストーリー」口裏合わせ(録音データ)←New!
森友(総裁・副園長)・S井弁護士・近畿財務局池田・国側の職員・工事業者
背景に幼稚園児の声。塚本幼稚園?

H28.3下旬「反省しているの?」「僕ですか?」(録音データ)
森友(総裁・副園長)・財務省(池田)・航空局

(後略)

《引用者注:作成時、「3月下旬」内での順番を上記の並びにしたが、事実は逆だった可能性が濃厚。後日、共産党辰巳議員の指摘(12/5参議院)と東京新聞記事(12/20朝刊)によって判明。ここでは当時の推測を再現するため、作成当時のままにしている。》

(感想)
補足として、H28.3.24の「池田とS井の価格交渉」が上記の3月下旬のどこかに入る。
音声を確認しきれてないが、今回の「国側の職員」は、大阪航空局のT見かA地か。
FNNでは先月出た5/18音声データに続くものだが、実務者たちがそろって口裏合わせをした重要度を考えると、今回の音声データのほうが上。出す順番が逆だったら、5月の音声はそれほど注目されなかった。(FNNが報道する順番をコントロールした可能性?)。
FNNの追加取材での
工事業者「8億値引最初から決まっていた」
はF原工業しかないが、改めて振りかえると、F原工業は3つの異なる契約書の時も、早い時点で「設計事務所の指示」だと告白しているし、ある意味、F原工業は自分が危うくなると正直に話す。
あと次に出てきて注目される音声データは、3/24の「池田とF井の価格交渉」の音声ぐらいか。
このデータもあるんでしょう?S井さん。

 

2016/05/18「籠池夫妻と近畿財務局との価格交渉」(音声データ)の考察2(2017/08/23ハーバー・ビジネス・オンライン)

[初出:2017/08/24,25,29、更新:2017/12/22]

リーク情報の時系列の整理(抜粋)

(前略)

H28.5.18「近財池田との値引き交渉」(録音データ) ←New!(場所・日付と全編分)
森友(総裁・副園長)・近畿財務局池田・三好・in塚本幼稚園

(後略)

(感想)
今回の全編流出でわかったこと。
録音の終わりが、池田らが退出後に籠池夫妻の雑談が入っていることから、録音したのは籠池側だと確定。
また、S井弁護士にはこの会談のことを言っていないということなので、籠池がS井に後でこの録音データを渡した可能性は高い。
S井弁護士の説明が待たれる。
あと、YouTube音声データ後編の初っ端で、池田が「ゼロに近い形で評価をしてもらっているところです」と決定的なことを言っているが、夫人がいいところでかぶさってきて苦笑い。

(1日後の感想)
リーク情報の初出がどこかを整理して感想。
今回の音声データはFNNで一部先行流出していたが、籠池・菅野ルート以外の流出元では、H27.9.4「打合せ記録」の産経スクープにも違和感。
このリークされた打合せ記録は原本ではなく、S井弁護士の指示と思われるカキコミ済みのものしか公表されていない。
この二つに係わるS井弁護士の説明が待たれる。
あと、昨日指摘した点。「音声後半冒頭の池田「ゼロに近い形で評価をしてもらっているところです」の決定的な発言がおばはんの声がかぶさり台無し。」
この点だが、改めて振り返ると、4月の時点ですでにゴミ代約8億(大阪航空局)は算出済みで、あとは5月下旬に予定される不動産鑑定士の土地価格算出待ちなだけで、すでに大枠は決まっていた
池田にしてみれば、S井弁護士抜きの5/18の交渉は、単なるセレモニーのつもりが、夫人が「もっとまけろ」といってきたので閉口し、後日、S井と談合して「局長代わるから今の内に」と籠池夫妻へ伝えさせた可能性が高い。
池田とS井の証言が待たれる。

(さらに4日後の感想)
改めて説明すると、事実確認として
・価格交渉と財務省からの分割提案は、NHKが先行報道済み(7/26,27)
・その後、5/18交渉の音声の一部がFNNで独占放送(8/1)
・さらにそのあと、菅野提供で全編公開(8/23)

全編公開の内容から読み取れることとして
・籠池「S井弁護士からは報告が無い」←FNNでは触れらてない
・池田(近財)「鑑定価格待ちだがゼロに近い形で評価してもらっているところ」

時系列で言うと、3/24の「S井と池田の価格交渉」で大枠は決まっており、それに沿って4月後半の時点で大阪航空局によるゴミ代8億円は算出済みで、後は5月末に出る不動産鑑定額の算出待ちだった。

5/18の会談がどちらが持ちかけたが不明だが、S井弁護士抜きなのを見ると、籠池が待ちきれずに、池田に直接説明しに来い、と言った可能性が高い。
池田にしても、大枠が決まっていて、後は5月末の不動産鑑定待ちだと、説明するつもりが、夫人がごねたりダイオキシンとか言い出して閉口した。

実際問題として、大枠はすでに決まっていたので、

「5/18の交渉が価格に与えた影響は低い。」

となると、この交渉に係わっていて、FNNのように籠池と池田だけがピックアップされて報道されて得をするのは、S井弁護士しかいない。
S井弁護士の説明が待たれる。

 

2016/05/18「籠池夫妻と近畿財務局との価格交渉」(音声データ)の考察1(2017/08/01報道ランナー)

[初出:2017/08/2,3、更新:2017/12/21]

ネットで拾えるリーク情報の時系列の整理

H27.9.4「打合せ記録」(N道組作成)
近畿財務局(池田ほか)・航空局・Kアラ・N道組
(同日国交省サステナブル補助金採用決定)

H27.12.3「3つの異なる金額の契約書」の日付
F原工業と契約。N道組撤退。

H28.1.29「第1回定例議事録」(F原工業作成)
森友学園(籠池総裁・副園長ほか)・Kアラ・F原工業・材木会社2社

H28.2「籠池氏の手帳画像」

H28.3.15「財務省本省へ陳情」(録音データ)
森友(総裁・副園長)・財務省(田村ほか)

H28.3「反省しているの?」「僕ですか?」(録音データ) ←New!
森友(総裁・副園長)・財務省(池田)・航空局

H28.4.1「近畿財務局池田からのありがとうメール」

H28.5月「近財池田との値引き交渉」(録音データ) ←New!
森友(総裁・副園長)・近畿財務局池田

H28.6.6S井→籠池「「内緒だが局長の移動」あるからメール」

H28.6.20売買契約

(感想)
籠池氏は「(3/15より)後は交渉をS井弁護士に一任していた」と証言したため、直接交渉している証拠は出したくなかった。
しかし逮捕されたことで、隠しておく必要がなくなったため、この時点で公表したかと。
念のために言っておくが、このことによって、池田やS井弁護士は免罪されない。
今回の録音で
・池田がゴミの撤去費に根拠がないことを告白している
・籠池がこの時点でさらに安くしろといっていることは、この後のS井「内緒だが局長移動」メールで池田とグルになって籠池に手打ちをするように仕向けた疑いが出てくる
引き続き、池田とS井の証言が求められる。

(1日後の感想)
昨日の時点では、「S井弁護士に一任していた」籠池氏の前提が崩れるから逮捕まで公表しなかったと予測していたが、ハズレた。
昨日の時点ですでに「録音がクリアだから籠池のリークではない」と予測していた人がいたのに、あの不利な状況を籠池以外がリークするわけとはないと思い込んでしまっていた。
ただ、この音源を持っていた可能性があるのは、
・近畿財務局(財務省)
・大阪航空局(国交省)
・籠池サイド→S井弁護士・Kアラ設計
この中で、今回の録音が流出して全員が痛い目に遭っているが、その中でも、一番痛みが少なくて利益があるのは、「S井弁護士に一任していた」証言が崩れる、S井弁護士か?
S井弁護士の証言が待たれる。

 

2016/01/29「第1回定例議事録」(F原工業作成)の考察(2017/05/21公開)

[初出:2017/05/22,23、更新:2017/12/21]

ネットで拾えるリーク情報の時系列の整理

H27.9.4「打合せ記録」
近畿財務局・航空局・Kアラ・N道組
(同日国交省サステナブル補助金採用決定)

H27.12.3「3つの異なる金額の契約書」の日付
F原工業と契約。N道組撤退。

H28.1.29「第1回定例議事録」  ←今回流出した資料
森友学園(籠池総裁・副園長ほか)・Kアラ・F原工業・材木会社2社

H28.2「籠池氏の手帳画像」

H28.3.15「財務省本省へ陳情」(録音データ)
森友(総裁・副園長)・財務省(田村ほか)

H28.4.1「近畿財務局池田からのありがとうメール」

財務局が不動産鑑定士に地盤改良費5億円差し引きの検討依頼 ←5/30の朝日新聞

H28.6.20売買契約

今回公表されたH28.1.29打合せメンバーを見ると、
前年のH27.9.4の打合せにも参加してたのはKアラのSとYの2名。

前年にいたN道組が退場して、今回F原工業が参加。
そのF原工業のM家が、籠池総裁に対して
「その他の補助金は現在Kアラ様と共同で確認中です」
(この議事録はF原工業M家が記録)

あと、N道組が退場したが、N道組から紹介されたS井弁護士の名前は今回の打合せには出てない。
ただこの後のH28.3.15に財務省に総裁が乗り込んだ時にはS井弁護士の指南があるから、このあたりの流れも知りたい。

これによって、わかったこと、予想されること。
・今回流出した議事録の2枚目以降に補助金の細かな手続きが書いてあり、それを元に民進宮崎が先週の金曜日に国会で石井国交相に確認を求めた。
・H27.9.4の打合せと今回も出席しているKアラのY氏が役人との窓口か。
・第2回以降の定例議事録の公開が待たれる。それによって、N道組から紹介されたS井弁護士の動きが明らかになるか。

今回公表された定例議事録には、欄外に手書きで「毎週(金)定例」の文字。翌月の籠池手帳の金曜日の書き込みには「Kアラ」や「S本」の文字があることから、第2回以降があったことは確実。
第2回以降の定例議事録の公表が期待される。

 

2016/03/15「財務省本省での面会」(音声データ)の考察(2017/04/25報道ステーション)

[初出:2017/04/26、更新:2017/12/21]

昨日の報ステの音声データでわかったこと

1.「田村でございます」→おそらく初対面。
2.田村「報告は受けています」→FAX(「谷氏」)での応対を認識?
3.籠池「昭恵婦人の方からも確かここも聞いて貰ったこともあると思いますけど」→田村は昭恵案件であること否定せず。
4.籠池「ここに打ち合わせ記録がありますけど、下から12345678財務局」→(財務省が廃棄した)平成27年9月4日の打ち合わせ記録を田村否定せず。「下から12345678」については後述。
5.田村「特例的なものはわれわれのところに相談来ます」→田村は特例的なものと認識。

4の籠池が示した打ち合わせ記録が平成27年9月4日のものだと言う傍証は、9/4の打ち合わせ記録の発言者の「下から8」番目が財務局で
「建築に支障ある産廃及び汚染土は瑕疵にあたる為、費用負担義務が生じるがそれ以外の産廃残土処分が通常の10倍では到底予算は付かないが借主との紛争も避けたいので場内処分の方向で協力お願いします。」
を指していることから推定。

2017/04/26から2017/09/20までの考察はここまで。

それ以降の考察は →
(番外編)時系列の要点整理と考察(その2)

(参考文献)

テレビ朝日。「報道ステーションオフィシャルサイト」。
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
(参照2017-12-22)

関西テレビ。みんなのニュース 報道ランナー。”徹底ツイセキ/森友学園問題”。
https://www.ktv.jp/runner/special/
(参照2017-12-22)

NHKオンライン。
https://www.nhk.or.jp/
(参照2017-12-22)

ハーバー・ビジネス・オンライン、<取材・文/菅野完 取材協力/赤澤竜也>、”【森友学園】佐川国税庁長官の国会答弁を覆す音声データ完全公開!”、2017年08月23日。https://hbol.jp/149569
(参照2017-12-22)

参議院インターネット審議中継。http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
財務金融委員会。開会日:2017年12月5日。発言者「辰巳孝太郎」。
(参照2017-12-22)

東京新聞(TOKYO Web)。”「森友」協議 音声データ詳報”。2017年12月20日 朝刊。http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017122002000124.html
(参照2017-12-22)

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