「桜を見る会」の名簿の全体像の整理と考察(2020/01/14)

桜を見る会では、様々な資料が廃棄された(こととされている)。

その中の一つに、「招待者名簿」がある。

前回指摘したように、公開を要求すると「廃棄」されていたこととされるのだが、それを示す記録は残っていない。

要求すると廃棄される、まるで何とかの猫のようだ。

これでは内容が分からないままなので、まずは、名簿の流れを整理することで全体像をつかむこととしたい。

[公開:2020/01/14]

桜を見る会での名簿作成の流れ

各省・与党関係者・安倍事務所などから推薦者名簿
 ↓
内閣府内閣官房人事課で推薦者名簿をとりまとめ、重複などのチェック
 ↓
招待者名簿を作成
 ↓ ←意思決定・決裁(菅官房長官)
招待者名簿の完成
 ↓
「桜を見る会」の運営作業へ → 名簿を利用して送付状の宛て名書き印刷作業等の発注ほか

[作成2020/01/14]

備考)2019年桜を見る会での作業の流れを主に想定した

しんぶん赤旗、”「桜を見る会」招待者名簿 「廃棄1年未満ありえぬ」 元担当官僚が本紙に証言”、2019年11月16日(土)。https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-11-16/2019111615_01_1.html(参照2020-01-14)

時事ドットコムニュース、”桜を見る会の招待者名簿「私が責任者」 菅官房長官”、2019年11月25日16時10分。https://www.jiji.com/jc/article?k=2019112500738&g=pol(参照2020-01-14)

内閣府発注、「請書」、”契約事項 送付状の宛て名書きに係る印刷作業(桜を見る会)”、契約履行期限平成31年3月29日。[NORIKOROCK石垣のりこ後援会twitter、”第18回 総理主催「桜を見る会」追及ヒアリング 配布資料”、2019年12月23日。https://twitter.com/norikorock2019/status/1209301933556555776での配布リンク先の文書20191224113326.pdf](参照2020-01-14)

(感想)

名簿の作成作業の流れを見れば、「内閣府はとりまとめただけ」という証言がウソであることは明らかだ。

各方面からの推薦者名簿を統合し、重複チェックなどをした上で招待者番号区分を振った名簿リストは、新たに作成したリストであり、成果物である。保存すべき行政文書の三要件を明確に満たしている。[「桜を見る会」から学ぶ行政文書管理規則―1.公文書管理法による決まり参照]

それぞれの推薦者名簿は、各省がそれぞれに行政文書ファイルに登録しているため、「とりまとめた」だけの内閣府が各省から提出を受けた推薦者名簿を1年未満で廃棄するというのは、問題はあるが百歩譲って「あり得ることなのかな」と思うが(ただ、問題が起きたときのことを考えれば相手方が提出した書類という大事な証拠を破棄するとは思えないが)、それを統合して作業に使った成果物である「招待者名簿」は、保存期間1年未満に当てはまらない。

「とりまとめただけ」という証言は、本来すべきであったチェック機能(連続して同じ人を呼ばないようにする・「反社会勢力」等の会にふさわしくない人物を排除するなど)を、内閣府が果たしていなかった怠慢の言い訳に過ぎない。

また、送付状の宛て名書き印刷作業等では外部に発注しているが、この時には、統合した名簿リストから必要部分だけを抜き出した宛て名リストを業者に渡している。業者に対して、作業終了後に業者側にこのリストの破棄を徹底するのは当然だが、発注者側がいつ破棄したのか、この点についての確認も必要だろう。(おそらく破棄していないだろう)。

以上の流れから、名簿は、

  • 各省や政府関係者・安倍事務所からの推薦者名簿をとりまとめた状態の名簿(生名簿)
  • 生名簿から重複者や記入漏れ等をチェックする名簿(チェック用名簿)
  • チェックが済んだ名簿(仮名簿)
  • 決済確認用の名簿(決済用名簿)
  • 決済済み名簿(本名簿)
  • 運営作業用の名簿(宛て名名簿・封入名簿・来場受付用名簿・警備用名簿・・・等)

と、思いつくだけでもいくつもある。(カッコ内の名称は筆者がテキトーに付けました)。

これらの作業に携わった人たちの実際の作業の様子を聞き取れば、いつ廃棄したのか、説得力のある証言になるだろう。(あるいは、「うっかり見落としていたけど、名簿が残っていました」となるだろう)。

「桜を見る会の追及をまだやっているの」という人がいるが、今追及を辞めれば、数ある桜を見る会の疑惑は、事実であると確定していしまう。勘違いしているようだが、今行われているのは、安倍政権が無実であることを証明する最後のチャンスである。追及を辞めることは疑惑が事実であることの証明になってしまうことを自覚すべきだろう。

弁明の機会は与えているのだから、その証明を期待したい。

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