今日も読売新聞はやっぱりすごい(2021年上半期)

朝日が昇る前に家まで配達される読売新聞を、毎日のように熟読している一読者が、心に残った記事の感想を、2021年も、日々、備忘録的に追記して残していく。

2021年も上半期から読売新聞はやっぱりすごそうだ。

[公開:2021/01/01、更新:2021/06/29]

※特に注釈の無い場合は、読売新聞大阪本社版を読んでの感想です。

・2021/06/25(金)朝刊地域面(大阪府)29面、2021/06/28(月)朝刊政治・経済面4面、2021/06/28(月)夕刊1面「よみうり寸評」、2021/06/29(火)朝刊1面「編集手帳」

2021年の上半期も終わりなので、当期末に集中した一連の「読売はすごい」を、まとめて取り上げる。

まず、地域面で申し訳ないが、6/25朝刊の地域面(大阪府)に、府議員が府職員へ「文系?」と比喩したことを取り上げた記事。

記事では「文系を侮辱するような発言をした」と意味不明の決めつけ。記事にする内容が薄っぺらいために、発言内容ではなく、別のものを叩きたい意図が見え透いてしまい、よくこれを、地域面とはいえ載せたな、という感想しかない。私は、冒頭で、「地域面で申し訳ないが」と書いてしまったが、この記事を書いた読売記者から「地域面を侮辱するような発言だ」と抗議を受けてしまうのだろうか。

6/28朝刊の政治・経済面4面に、当ブログ記事でも6/17に取り上げた「野党は追及するな」(個人的な意訳)内容のバージョン違いが。

月曜日は、基本的に前日が記者が休みなのか、政治面・経済面は合同したページになっていて、内容は薄いことがほとんどだ(個人の感想です)。そんな中、国会閉幕後も立民が役所の担当者をヒアリングすることを批判する記事。6/17の記事と同様、「政なび」のコーナーを使わずに、記者個人の見解を垂れ流すのかと思いきや、今回の記事は、記名ではなかった。6/17の当ブログ記事では、(記者の主張というよりも読売としての主張と同じなのだから)「記名にする必要もないように思えた」と、指摘したが、まさか真に受けたのだろうか。

記事では、「省庁の業務をさらに圧迫」、「精神的に非常に負担」などの、言葉で、役人に同情を引こうとしているようだが、鼻白んでしまう。先日、「赤木ファイル」が公開され、未だに何とかの一つ覚えで「野党・マスコミの追及のせいだ」と言っているヤツがいるが、今回の記事も、その延長だろう。(個人の率直な感想です)。ある資料をそのまま出せばいいだけなのに、改ざんというクソ手間かかる仕事をわざわざ指示しておきながら「みんな忙しいんで」という暇人に、同情する優しさは持ち合わせていない。

こうやって、役人の同情を引こうとするのだが、当日6/28夕刊「よみうり寸評」と翌日6/29朝刊「編集手帳」では、経産省のキャリア官僚が給付金詐欺で逮捕された件を批判。さすがに、擁護はできなかったようだ。

そんなこんなで、読売新聞は、2021年上半期もすごかった。

・2021/06/17(木)政治面4面、同日夕刊1面「よみうり寸評」

国会が終幕して、読売の主張(らしきもの)が政治面や社説等で繰り返されていたが、今日の政治面に、その集大成とでもいえる記事?が載っていた。

「反対ショー」疑問

読売新聞2021年6月17日朝刊、工藤淳、”同上”。大阪本社版。13s4面政治面。

読売の政治面には、「政なび」という記者コラムの欄があるのだが、今回は、そのコラム欄ではなく、普通の記事の並びにあり、最後に、「(工藤淳)」という記名があった。「政なび」にしなかったのはなぜなんだろう、一記者の主張に過ぎないものを一般の政治記事に混ぜておいて読者に誤認させたい意図があるのか、それとも、あとでクレーム受けたときに「政なび」に影響が及ばないように配慮したのかなあ、などとの疑問が浮かぶ。(個人の感想です)。
その一方で、記名があると、「この意見は当社を代表としての意見ではなく、記者個人の見解です」という言い訳をするようにも見えるが、内容は、(これまでの一連の)読売の主張そのもの。記名にする必要もないように思えた。(個人の感想です)
ただ、記事の内容自体は、ある意味、オリジナリティ?のある具体例を出していて、ツッコミどころを提供してくれている。

ざっと、羅列すると、
・「田村厚生労働相への質問通告は4000に迫った」(同)という数字に素直に驚かされるが、単位がなく、正確な実数でもないので、それが具体的に何を意味するのかよく分からない。
・「オレ寝てない」(個人による意訳)的な武勇伝を披露したかと思えば、「一度や二度ではなかった」(同上)という、何回かあっただけなのね、というスケールダウン。
・自民党議員による野党批判を引用するが、与党も国会では質問しているのに、与党の質問は一切問題視しない、と思いきや、その後の元官僚による野党批判の意見の中に「与党の事前審査による政策論議の形骸化」という(官僚的)一文を滑り込ませてわずかな逃げ道を作っている。
・閣僚の国会出席義務に触れておきながら、「『本業』にしわ寄せ」(同)という、憲法に明記された「本業」を「副業」扱いにするような認識を示す。
・中山防衛副大臣が2分遅刻したことで委員会が流会したことを、「民間では一出席者が2分遅刻しただけで会議自体を中止するだろうか」(同)、と「民間」から突っ込まれそうな開き直り振りや、国会での委員会を民間でのいろいろな幅広い会議と同一視する厚かましさ振り。(さらに言うと、その1週間前に三原副大臣が与党も連絡とれずに約30分遅刻し審議が数日とまって厳重注意し前日にも国会で菅首相が陳謝した直後であったことや、中山副大臣がパレスチナ衝突で政府方針と異なることをtwitterでつぶやいていた件、などの前提を全無視)。
・元官僚の教授の口を借りて「大人げない」(同)とし、今回の記事でのタイトル「反対」「ショー」の言葉は、この元官僚が言ってることですよ、と読んで分かるようにしている。
・政府に対して何の「建設的な」意見もしてないのに、最後は、「国会が」「政府も」「べきだ」という、両方に意見しましたかのような、当たり障りのない正論でまとめる。

タイトルは「『反対ショー』疑問」(同)だが、正直、「『迎合ショー』疑問」と言いたい内容だった。

そんなツッコミどころたくさんの記事を朝刊で読んだ後なので、当日夕刊「よみうり寸評」(読売新聞2021年6月17日夕刊1面)で国会のことを取り上げていることに気付くと、「またかいつもの読売の主張をくりかえされるのか」と、半ば呆れつつ身構える。

ところが、内容は、いたってまともで、いい意味で「読売らしくない」ものだった。長田弘さんの詩集を引いた、年明けの通常国会開始時の「よみうり寸評」を導入部とし、今国会での内容を振り返っている。今国会で語りうることは数多くあるが、字数の限られたコラム欄で、今回は、首相を中心とした与党への批判的な内容を、復習するように羅列している。いつもの読売であれば、与党を批判するときは決まって「野党も」となるのだが、今回の「よみうり寸評」は全く言及してなかった。最後は、再び長田弘さんの詩集を引用し、うまくまとめていた。

読売でも野党に言及しなくても与党を批判できるという当たり前の事実に驚くと同時に、朝刊であれだけひどいコラム記事を載せたから、夕刊のよみうり寸評で素直な内容が載せれたのかな、などと想像を膨らませてくれる、読売新聞は朝夕ですごい。

・2021/06/05(土)夕刊

正直に言うと、今回は、読売オンラインで読んでいた今村翔吾氏の連載小説『幸村を討て』が6/5掲載分で終了したので、「面白かった。これまでの大坂の陣を舞台にした小説は『実は落ち延びていた』、『実は家康は討ち取られて影武者が』というパターンがお馴染みだが、今回はそのどれとも違うパターンで、新鮮で楽しませてくれた」、といった感想をメモしておこうと思っていた。「ここに目を付けた今村氏はスゴイし、それを連載でほぼリアルタイムで毎日読んだ私もスゴイ」と自慢しておきたいと思ったのだが、改めて今村氏を検索すると、すでに、数々の賞を受賞し、シリーズ連載も抱える人気作家さんだったことに気付いて、今さら私が「面白かった」と言っても「みんな知ってる」ことで、恥ずかしくなったので、書くのを止めることにした。(話はそれるが、ネットで調べてたときに今村氏のtwitterアカウントやホームページアドレスにzusyuとあることにも気付いたのだが、「豆州」のことなのかな、と思って、ちょっと調べただけでは分からなかったが、これも、ファンならだれでも知ってることなのだろうと思い、知らないことが恥ずかしくなってそれ以上調べることを止めたので、結局、由来は分からないままだ。)
話は、だいぶそれてしまったが、今回、上記見出しタイトル「・2021/06/05(土)夕刊」で取り上げるのは、

[とれんど]「ワクチン敗戦」の教訓…論説委員 小川 聡

同。2021/06/05 15:00。[とれんど]「ワクチン敗戦」の教訓…論説委員 小川 聡 : 科学・IT : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)。(読者会員限定。参照2021-06-06)

だ。(読んだのは、当日の夕刊だが、今、手元に夕刊が無いので、読売オンラインでの同内容の記事を引用先として紹介。)
内容については、「学術界が悪い」ということを言いたいだけのもの。(個人の要約です)。読売では、去年の学術会議の問題から、今年元旦朝刊で一面に載せた「千人会議」の流れでの、「おなじみになったいつもの」と言っていい内容だ。「ワクチン敗戦」で「政権批判する声は多いが」としつつ、学術界の意識が乏しく、政府の干渉を嫌う姿勢が、「『問題の根源』」ということらしい。「ハア?」という感想しかないが、よくわからないのは、アメリカはモデルナ製ワクチンに「25億助成した」ということを成功例として挙げているので、普通なら「日本政府もカネを出せ」となるのかと思いきや、なぜか、それには触れずに、学術界が悪い、という主張になっている。「防衛や防疫」と「あえて」この両者を並べる理由もよくわからない。こんな記事の内容では、読者は「文句も言いたくなるのも当然」で、「再点検も必要ではないか」。
また話はそれるが、最近の読売の連載小説(オンライン掲載も含む)では、4月に夕刊連載が終了した中島京子氏の『優しい猫』、現在(オンライン)連載中の葉真中顕氏の『ロング・アフタヌーン』なども含めて、「読売でよく載せたな」と思わずニヤリともする内容や表現があるので、目が離せず、今後も楽しみだ。
今回の当ブログ記事の内容も、上記見出しの日付タイトルとはほとんどかけ離れたものになってしまったが、これは、タイトルと内容が一致しているのかどうかよくわからない今回取り上げた読売コラム(個人の感想です)の影響によるものかもしれない。読者に感想を、タイトルと内容を釣り合わないように書かせてしまうように誘導してしまうかのような、読売新聞のコラム欄はやっぱりすごい。

・2021/05/05(水)朝刊、(05/06は朝刊休刊日)、05/06(木)夕刊

今回メモしておくのは、上記に列記した日付に、「記事が載っていなかったこと」を記録しておくためのもの。他紙の話になるが、5/5(水)朝日新聞朝刊の一面トップにに、

赤木ファイル、国が存在認める方針 森友改ざん問題

朝日新聞デジタル、”同”、2021年5月5日 5時00分。https://www.asahi.com/articles/ASP546SFFP54PTIL002.html(参照2021/05/07)

のスクープが載っていたらしい(上記引用はネット版)。残念ながら、同日の読売紙では、この件が全く載っていなかった(個人の確認です)。そしてタイミングの悪いことに、翌日5/6は、連休明けでだいたい月一回ある朝刊休刊日。次は、同日夕刊(一部地域)を待つことになるが、この件は夕刊にも載っていなかった(個人の確認です)。結局、同日午後の裁判手続き後の会見で、国が存在を認めたことが明らかになり、読売紙が、この事実関係を紙面に載せたのは、5/7の朝刊だった(読売新聞大阪本社版2021年5月7日13S25面)。言ってみれば、朝日新聞読者なら5/5朝刊に事前に知った情報を、読売新聞読者は2日遅れの5/7朝刊で知ることになったことになる。
他紙に2日遅れでニュースを載せてもまったく気にしていないかのような読売新聞はやっぱりすごい。

・2021/04からの読売新聞の新紙面の感想

(この個人的メモを書いたのは5月2日。)
大幅リニューアルというほどではないが、新年度に合わせて、4月から、読売新聞もいくつか変更があったそうなので、この1ヶ月、熟読した個人的感想を述べておきたい。
率直な感想は、特に印象無し。正直、何かあれば、ここでメモ書きしようと思っていたのだが、何もないまま、1ヶ月が過ぎてしまった、というのが実情だ。
ただ、先日3月9日時点でのメモで指摘したことだが、「最近の読売紙は、『コラムの終了が多くないか?』」という点は気になったままで、この1ヶ月の印象だが、新メンバーに代わったものもあるものの、自社の記者に書かせるようにしている傾向が感じられた。まるで、外部に払う原稿料をケチって自社で賄おうとする方針に見えて、2年前に新聞代を値上げしたのに経営も厳しいのかなと、想像してしまう。(個人の感想です)。
その一方で、これは4月からの新紙面とは直接関係ないかもしれないが、読売紙は、先日、コロナに関連しての3000人規模の全国郵送世論調査を行って記事にしており、毎年行っている調査とは別に、3000人規模の世論調査を臨時で随時行っていくのだろうかと、興味深い。
まるで、4月からの新紙面を1ヶ月見ると、手間も費用も掛かる原稿記事への支出は抑えて、機械的にアンケートにお金をかければ十分だと言わんばかりにみえてしまう、読売新聞は、新年度からもやっぱりすごい。

・2021/03/18(木)朝刊経済面11面

前日発表された日銀資金循環統計の記事に例の表が(個人的な「例」の例えです)。
四半期ごとの発表で、私も、読売紙の表の使い方のおかしさ?が気になってからは、ルーティンワークのように確認するようになっていたが、最近は、「アベノミクス云々」と言わなく(ていいように)なった(かのような)記事に、個人的な興味を失いつつあった。
今回も、特に興味を持たずルーティンワークのように確認したが、感想はやっぱり「いつもの読売記事」。例の表も、「全体」、「現金・預金」、「現金」の包含関係にある3つを並列させる、(意味不明な)表現のまま。
だがよく見ると、表の項目名に「うち現金・預金」、「うち現金」というように、「うち」という文字を加えているのを発見した。これまでチェックしていたつもりだが、この「うち」という文字がいつ加わったのか不明だ。(当ブログ記事でも、前回の発表統計記事は注目せず、この件をメモに残していなかった。前回は変化なかったのか、私が見落としていたのかは確認できない。これは私の熟読不足で、反省すべき点だ。)
読売紙が表の表現のおかしさに気付いたのか、それとも(読売紙がやたら強調する)「タンス預金」をクローズアップさせたくて「家(ウチ)」と掛けたシャレのつもりなのか、謎は膨らむ。ルーティンワークのように見ていると、ついつい見落としてしまうような変化をこっそり忍ばせているかのような、読売新聞はやっぱりすごい。

・2021/03/09(火)夕刊

特に今日に限ったことではなく、わざわざこうやってメモするほどではないのだが、今日の夕刊のコラムの一つが、「今回で終了」だった。一抹の寂しさを覚える。新聞コラムの楽しみの一つは、いろいろな分野の人の文章が読めることだ。言い方は悪いが、「この人の文章が好きだから読みたい」というほどではないのだが、普段読むこともないような人の文章を、新聞に載ってるからという理由だけで読むことで、新たな出会いや発見があったりすることがある。
そんな楽しみがあって、私も必ず読んでいた今日の夕刊に載っていたコラムだが、今回で終了とのことだ。お疲れさまとありがとうございましたと言いたい。
個人的な感想としてはそれだけのことだが、気になったのは、最近の読売紙は、「コラムの終了が多くないか?」ということだ。しかも、「今回で終了」というアナウンスがあれば、「次回からは○○氏が」と予告されるのが普通だと思うが、最近の読売のコラム終了の際は、その次回予告がないことが多いように思える。(個人の熟読結果です)
もちろん、時期的に、4月に紙面がリニューアルされるとかの理由があるかもしれない。あるいは、読売紙は2年ほど前に何十年か振りに値上げしているのに、それだけでは経営が厳しくて、更なるコストカットをしようとしているのか、いろいろ気になる読売新聞は4月から紙面がどうなるのか、(個人的には)不安ですごい。

・2021/02/25(木)朝刊

読売新聞の記事の表現に、個人的に引っかかることはよくある。今日に限ったことではないが、本日の朝刊を一通り読んで、読売新聞が記事内で表現した文章について、個人的に引っかかった箇所があまりにも多かったので、脈絡もなくメモしておきたい。

野党は、(中略)政権全体のイメージダウンを狙う戦略だ。

読売新聞2021年2月25日朝刊、大阪本社版。13s4面。政治面。”リストに山田氏 政権痛手”。

元復興相 根本 匠氏

(中略)
民主党政権で何も進んでいないことに愕然としました。

同、13s9面。解説面。東日本大震災10年、”福島復興 長い時間軸で”。(福島支局 阿部雄太)

ところでこの「デザイン季評」は今回で終了となる。

同、13s11面。文化面。生井英考、”デザイン季評”。

(前略)東電本店が政府に忖度し、注水を中止するよう指示する事態も起きた。

同、13S28面。特別面。東日本大震災10年、”原子炉3基 次々と溶融”。

(前略)森喜朗・前会長が女性蔑視と受け取れる発言をした(後略)

同、13s29面。社会面。”ジェンダー平等 推進チーム発足へ”。

[注:引用した最後の文章については、読売新聞オンラインでの紙面ビューアー(登録とログインが必要)で確認したところ、該当部分を含む文章がなぜか削除されていた。(ビューアーでの該当面は14版。)]

この羅列の中で、生井英考氏の「デザイン季評」が今回で終了したことを並べるのは申し訳ない気もするが、読売新聞で連載を長く続けてくれたことには感謝を申し上げたい。去年の「時の余白に」の終了、先日の「補助線」終了に引き続いての、私が読売で「お、今日はこのコラムの日か」と楽しみにしていた、連載コラムの終了となる。立て続けの終了に今後の読売紙に不安が残るが、読売の文化面には、今後も頑張って欲しいものだ。
それ以外の引用については、この時点で読売がこういう表記をしていたという備忘録的メモとして残しておきたい。福島原発事故での海水注水中止指示についての報道は、読売自身がある意味当事者であり、その表記の仕方の変遷は、興味深い(が自分で詳しく調べるほどの気力はない)。また、森・元会長の発言を「女性蔑視と受け取れる発言」と未だに表記していることにも注目し、いつまでこの表現を続けるのか、あとで確認することもあるかもしれないので、とりあえずメモ。
一日でこんなに気になる点があって、思わずメモとして残しておきたくなる読売新聞はやっぱりすごい。

・2021/02/21(日)朝刊コラム面6面

前回のコラム面の衝撃(追記記事)が抜けきれないまま、今日の日曜朝刊に、2週間ぶりに日曜コラム面。今日の紙面右端のコラムのタイトルは、

「それでも」生きる 希望と覚悟

編集委員 山口博弥、”広角多角”。読売新聞2021年2月21日朝刊、コラム面6面13S。

「それでも」という接続詞を、様々な著作や作品を引用しながら、その言葉に込められた重さについて、作者が思いを込めて書いたコラム。着眼点は良く、作者の思いが伝わるものだったが、「それでも」という言葉を引用するのなら、マックス・ウェーバー「職業としての政治」を引用しないのは不勉強じゃないの、とケチをつけたくなったので、気になって、家にある文庫本の山から著書を探そうとするが、結局見つからなかったので、検索すると、

『それにもかかわらず!』

岩波文庫、”職業としての政治(マックス・ヴェーバー 著 , 脇 圭平 訳)”、「この本の内容」。職業としての政治 – 岩波書店 (iwanami.co.jp)。(参照2021-02-22)

という表現(日本語訳)だったことが判明したので、不勉強だったのは私だと反省した。この「~ので」を繰り返す私の感想文も「小学生の下手な作文みたい」、と笑われそうだ。
また、今回のコラムの山口博弥編集委員については、私の不勉強で、よく知らない人だったが、仮に政治部で「それにもかかわらず」に気付かなかったのなら不勉強をあげつらおうとしたが、読売オンラインでプロフィールを確認すると、医療部長の経歴だった。そうであれば、「それにもかかわらず」を取り上げなかったのは不思議ではなく、また、読売は(政治に関わりさえしなければ)医療関係についてはまともだとの印象があったので、今回、読売記者のコラムというだけで、斜に構えて読んでいたことを反省した。
私の不勉強な恥をさらすだけになったが、それにもかかわらず、この件を思わず当ブログ欄で追記させてしまう、読売新聞コラム面はやっぱりすごい。

・2021/02/20(土)朝刊政治面4面、投書面12面

読売新聞は、時折、異なる分類の紙面ページで、同じ問題を取り上げることがある。偶然なのか、全紙面を上げての意図的な特集なのかはよくわからない。個人的に印象深く残っているのは、過去の朝日新聞の「慰安婦報道」等の誤報の件で、読売新聞が、各紙面(確か、一面、特集面、社説、政治面、投書面、社会面等で取り上げられていたと記憶している)でこのことを一斉に取り上げた日があったことだ。(うろ覚えだが、確かその時も土曜日の朝刊だった気がする)。
前置きが長くなったが、今日の朝刊は、政治面で”立民 「ゼロコロナ」決定へ”(読売新聞2021年2月20日朝刊、政治面4面13S)、投書欄で”コロナ対策 現実的な論戦求む”(同、教育・投書面12面13S)という、連動しているかのような紙面。政治面での取り上げ方も、投書欄「気流」での取り上げ方も、単独では、いつもの読売の平常運転と思わせる内容だったが、合わせて同じ日に取り上げることで、誰かにアピールしているように感じさせる(個人の印象です)、読売新聞の土曜朝刊は、すごい。

・2021/02/07(日)朝刊6面コラム面「補助線」

今朝の朝刊に、久々の「補助線」登場。当ブログの記録では、去年の11月1日に突然日曜掲載されて以来なので、約3か月ぶりだ。前回の時には「随時掲載」の断り書きが付いていたのを記憶している(個人の記憶による確認です)。それまでは、毎月月一土曜連載だったのに、「随時掲載」の一言だけで、いきなり3ヶ月以上も間を空けてしまう読売新聞コラム「補助線」はやっぱりすごい。
久々の「補助線」だったので、補助線ウォッチャー?を自認する私としては、楽しみにして(身構えて)記事を読む。冒頭から「日本学術会議」のワードが出てきたので、「ああ、またいつもの首相周辺の意見の垂れ流しかな」と思って、(半笑いで)読み始めるものの、極めてまっとうな内容で、面食らった。(個人の感想です。)
いつもの「補助線」なら、個人の願望なのか、首相官邸周辺の言いたいことなのか、事実なのか、よくわからない内容の垂れ流しなのだが(個人の偏見です)、今日に限っては、一方的な政権擁護もなく、事実関係を整然と並べていた。
いつもと違うまっとうな内容に、「やればできるじゃないか」と読み終わった後に、思わず私もつぶやくほどだった。(個人の傲慢です)。
だが、その直後、記事の区分けに書いてある言葉に、私は驚愕することになる。(続きは、本編?で)。
そんなこんなで、読売新聞コラム「補助線」はやっぱりすごい。

2021/02/24追記:詳しくは、当ブログ記事”あの読売新聞コラム「補助線」が突然正気になったと思ったらまさかの結末ですごい”[2021/02/24]参照

・2021/01/01(水)朝刊

今年も広告盛りだくさんの、読売元旦朝刊を読む。
元旦一面のトップ記事の見出しは、

中国「千人計画」に日本人

読売新聞2021年1月1日朝刊、1面13S。

正直な感想は、「今年もしょぼいなー」。この手の内容は、特に去年の10月以降に一部の月刊誌広告の見出しでよく見た気がしたので、驚きはない。ただ、さすがに新たな情報もなしに一面トップにするのは、気が引けたのか、一応取材したという体裁をとるかのように、小見出しで、

研究者44人を確認

同上。

と数字入りで出していた。だが、この44人という数字は、大見出しの「千人」という数字と比べると、「しょぼいなー」(個人の感想です)。しかも内容を読むと、取材により本人が認めた以外に、「大学のホームページや本人のブログなど」(同上)で確認した20人も含めての数字とのこと。正直な感想は、「なんだその、『ネットで確認しました』という内容は。連絡とって実際に取材して調べるのがお前らの仕事だろう。元旦に出すんだったら、時間もあっただろうに」というものだった。
関連記事は社会面(同39面)にも載っているが、だいたいの内容は「日本は研究費をケチって中国は好待遇」というもの(個人の感想です)で、「科学者が日本を見限っているだけで、そりゃー、待遇を良くするどころかこうやって口出すだけの政府が悪いよなー」という結論にしかならないものだった。この記事から感じ取れるのは、読売は、「参加した科学者を露骨につるし上げるような記事は当然書けないけど、政府も直接批判できない」、というねじれた状況にいるようで、どうしたいのかよくわからなかった。
読売がよくわからないことを言っているのは、いつもよりスペース多めな元旦の社説にも表れていた。社説では、日本がデジタル技術で立ち遅れていることについて、

技術者や研究者を大切にしない企業風土があるのではないか。

同上。社説”平和で活力ある社会築きたい”。総合面3面13S。

と、元旦の一面トップ記事の答えをここで言っているようで、極めてまっとうな認識を示しているものの、なぜか「企業風土」と限定し、政府のことは触れていない。また、最後の方でオマケのように「政治の信頼は国の礎だ」(同上)と小見出しをつけ、国会答弁でウソ、説明を拒むなどについて取り上げるものの、具体例・実名を出さずに、「寒心に堪えない」(同上)という「個人の感想です」的な感想で済ましている(個人の感想です)。
ただ、社説でも実名を出して批判しているようにも見えるところはあったが、

遅すぎたとはいえ、菅首相が「Go To トラベル」事業を年末年始の期間、一時停止したことは評価してよかろう。

同上。

と、結局、よくわからない「評価してよかろう」という無理矢理感のある評価をしている。
まるで、広告が豊富な元旦の紙面では、「記事も政府の広告のよう」と思わせるようでいて、よく読めば実は内容的には全く評価していないようも見える、そんな読売新聞は、今年も、やっぱりすごそうだ。


過去の「今日も読売新聞はやっぱりすごい」は、

今日も読売新聞はやっぱりすごい(2017年)[2017/10/7~2017年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年上半期)[2018/01/01~2018/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年下半期)[2018/07/01~2018年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年上半期)[2019/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年下半期)[2019/07/01~2019年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年上半期)[2020/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年下半期)[2020/07/01~2020/12月末]


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