架空小説「仮名手本森友学園」(未完初回本)ダイジェスト

架空小説「仮名手本森友学園」

これまでの経緯

話題となった事件をヒントに、架空小説を書き始めるも、現実が想像を上回る事態に、一時中断。その後も、新事実が次々と明らかになっていき、これまで進めてきたストーリー展開や登場人物設定を大幅に見直す羽目に。その一方で、まだ隠されていることが多すぎて、問題が明らかになるまでは下手にストーリーを進められず、登場人物の設定なども固定できないため、これまで進めてきた分をいったん非公開にした。(「はじめに」と初回エピローグのみは公開中)

残念ながら、今回の挑戦は未完に終わったが、問題が明らかになった後に、再び挑戦したい。

再開までの参考までに、以前公開していた各章の、冒頭部分だけをダイジェストで、ここに残しておく。(当時の表現を一部変えている場合があります)

架空小説「仮名手本森友学園」

01.すべてはここから始まった - 豊中市議・本村真(仮名)

「非公開なんておかしいやろ!」

豊中市議・本村真(仮名)は、黒塗りされた売買契約書を見て声を上げた。

それに対し、近畿財務局(財務省)のイケダは、

「公表すると、契約相手に不利益が及ぶ恐れがあるため・・・」

と何度目かの同じ答えを繰り返した。

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02.詐欺師(トリックスター)登場 - 理事長・籠沼泰典(仮名)

「理事長、朝日新聞社の社会部の記者と名乗る方からお電話です。お出になりますか?」

事務員から、そう告げられた籠沼泰典(仮名)は「新聞の押し売りならお断りだけど」と言いながら「出ます。内線1番やね」

電話機に手を伸ばし、

(朝日かー、諄子(じゅんこ・仮名)が今ここにいなくてよかった)

などと思いながら、内線1番のボタンを押して電話口に出た。

03.報道の原点 - 朝目新聞社(仮名)

『学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か』

朝日新聞DIGITAL、吉村治彦、飯島健太、”同上”、2017年2月9日05時03分。
http://www.asahi.com/articles/ASK264H4YK26PPTB00J.html
(有料会員記事。参照2020-05-28)

木村が提訴した翌日、朝日新聞に載った記事はこのタイトルだった。

それは、「木村が提訴した」という内容にとどまらなかった。

非公表のはずの金額が、朝日新聞の取材により、明らかになっていたのだ。

04.動き出す新聞社、立ちすくむ新聞社 - 大阪と東京の新聞各社

「朝日に先を越された」

2017年2月9日の朝日新聞の記事で、売却価格が特定されていたことは、各方面にインパクトを与えた。

この波紋に、他の新聞社もそれぞれの思惑をもって動き始めた。

05.動き出すテレビ局、立ちすくむテレビ局 - 大阪と東京のテレビ各局

「あの、塚本幼稚園のところか」

新聞社に続いて、TV局も動き始めた。

06.動き出す政治家、立ちすくむ政治家 - 各党の政治家たち

朝日新聞の報道により、各党も動き出した。

通常国会開催中だったこともあり、各党は様々な思惑を抱えていた。

07.官邸初動 - 菅官房長官(当時)

「関係機関と連携をとって適切に対処するように」

朝日新聞の記事を受けて、部下に対処の指示を求められたとき、菅官房長官は、あっさりとそう答えた。

これは何も、菅がこの問題を過小評価していたわけではない。
ただ、たとえ問題になってもいくらでも説明はつくし、国民も納得するか忘れるかで、影響はほとんどない、優先順位は低い、と判断したにすぎない。

08.狂言回し、始動 - 官野完(仮名)

(おっ、あの塚本幼稚園)

朝日新聞のニュース配信記事を見たとき、官野完(仮名)は、ニヤリと笑った。

09.親と子と - 長男・籠沼長男(仮名)

「お前んちの親、頭おかしいんじゃねえの」

籠沼長男(仮名)は、これまで何度もこう言われてきた。

幼いころは、意味も分からないまま、言ってきた相手につかみかかっていった。言う方も言われる方もケンカをするキッカケがほしいだけで、その言葉の意味の内容など二の次だった。大人たちが陰で言っていることを口にしていただけだった。

10.掲示板の住民たち - 名無し(仮名)

朝日新聞のニュース配信記事が公表された約2時間半後には、国内最大級匿名掲示板「にちゃんねる」の「ニュース速報+」板に、この件に関する掲示板がたった。

【社会】学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か 理事長は日本会議大阪の役員 名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏 [無断転載禁止]©2ch.net
2017/02/09(木) 07:32:01.53
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1486593121/

ここから始まった匿名掲示板での議論は、途中、「政治ニュース+」板への移動など、紆余曲折ありながらも、匿名の人たちの手によって、続いていくことになる。

11.謎の女ジャーナリスト - プライベートキャメラマン


カメラ撮影のプロフェッショナルとして認められるために必要なものは3つある。

  • 優れたカメラ技術
  • 被写体の構図を切り抜いて組み立てる能力
  • 人が普段いけない場所へいく行動力

彼女は、その資質の内、2つを持っていた。だが彼女自身はそのことに気づいていなかった。

12.虚偽の上塗り - 稲田防衛大臣(当時)

出所不明で、真偽は明瞭だが、ある場所を探すと出てきた日報があるので紹介したい。

13.ブーメランベストテン - 安倍首相(当時)

第139回通常国会(平成29年1月20日~平成29年6月18日)では、数々の名言が生まれた。ここでは、CD売り上げ・有線リクエスト・ラジオチャート・番組見寄せられたリクエストはがきを、一切無視し、当国会で結果的にブーメランになったランキング表を手に入れたので、紹介したい。

第139回通常国会ブーメランベストテン(敬称略、肩書は当時)

10位 安倍「『そもそも』と言う意味を、念のために辞書で調べてみたらですね、『基本的に』という意味もある」(4/19民進党山尾氏への答弁)

9位 下地「松井さんは貴方が学校を出来るようにハシゴを掛けて ハシゴから落ちたのは貴方自身なんですよ」(3/23籠池氏への質問)

8位 佐川「私ども行政文書はパソコン上のデータもですね、短期間で自動的に消去されて復元できないようなシステムになってございます」(4/3民進党篠原氏への答弁)

7位 金田「花見であればビールや弁当を持っているのに対し、下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを持っている」(4/28共産党藤野氏への答弁)

6位 安倍「まるで私の事務所であるかのごとくの印象を与えていますよ」(3/1共産党小池氏への答弁)

5位 安倍「勝手に私たちがNSCを開いてですね、開くということを、皆さんに通告するというわけにいきませんので」(3/6民進党福山氏への答弁)

4位 稲田「森友学園の事件を受任したことも、裁判を行ったことも、法律相談を受けたこともない」(3/13民進党小川氏への答弁)

14.責任逃れのお仕事 - 内閣情報調査室

「ああ、それはウチの事務所でやっておくから」

内閣情報官の南村(仮名)が、「首相夫人の小学校の件についての対処方針」を尋ねたとき、安倍はそう答えた。

南村はいつものように、表情を変えず、「承知しました」と答え、首相官邸を後にした。

15.つじつま合わせのお仕事 - 現職と前任者

(だったら、はじめからそう言えよ!)

理財局長の佑川(仮名)は、前任者の迫日(仮名)から「ばれたからって公開したのはマズかったね」と内線を通じてイヤミを言われたとき、心の中で、こう毒づいた。

しかし、佑川(仮名)は、受話器の送話口部分を上にずらして、相手に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で、「・・・おっしゃる意味は定かではありませんが・・・」と言った後、送話口を口に戻して、平静な声で「これは、迫田さんも了承済みと聞いていたものですので」と、答えた。

16.転がり始めた森友問題 - 国会初動

朝日新聞の報道が各方面に行き渡り、それぞれが対処方法を決めていった。

それぞれが、それぞれの都合で、この問題にそれぞれに係わり、それぞれに都合の良い予想をした。

だがこの問題は、誰もが予想しない方向へと転がっていくことになる。

17.問われる資質(2017年2月17日午前) - 「総理大臣も国会議員も辞める」発言当日午前

安倍内閣総理大臣「もしかかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣を辞めるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います。」

(2017年2月17日衆議院予算委員会、民進党福島伸享氏の質問に対する答弁)

政治は結果責任である。

政治家にとって言葉は重く、ましてや首相の言葉は、行政の長としての責任を負うものになる。

2017年2月17日。

この日も、この問題が予期せぬ方向に弾む、象徴的な一日となる。

18.問われる資質(2017年2月17日午後) - 「総理大臣も国会議員も辞める」

安倍内閣総理大臣「繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい。」
(2017年2月17日衆議院予算委員会、民進党福島伸享氏の質問に対する答弁)

政治は結果責任である。

政治家の言葉は重く、ましてや首相としての言葉は結果を伴う責任を持つ。

責任を取ろうとしない人間を、無責任、と言う。

2017年2月17日午後。

無責任な人間が、無責任な発言をした日として、記憶されることになる。

19.転がる問題への対応 - 食らいつく人、フォローする人

2月17日の首相の「かかわっていたら辞める」という、行き当たりばったりの発言に、与党は眉をひそめ、官僚は頭を抱え、野党は色めきだった。

そして、同日放映された、テレビ東京のニュース番組「ゆうがたサテライト」の報道内容にも、この問題が予期せぬ方向に転がる萌芽があった。

20.火消しと火付け - 自民・維新の2回生議員

二回生議員の朝は遅い‐‐‐。

ただでさえ仕事場(国会)へ行く日数が限定されているのに、国会を嫌がる首相のおかげで、出勤する日数はさらに減っている。

朝の満員電車のラッシュとも無縁で、鉄道の優待パスを使える国会議員。

そんな、二回生議員の生活の密着手記が、見つかったので、紹介したい。

》おはようございます。犬塚(仮名)さん、今日は一日密着取材、よろしくお願いします。

21.一変する風向き - 「あべしゅしょー、がんばれ」

政治家の言葉は重く、過去、様々な言葉が政局を動かしてきた。

だが、政治を動かしてきたのは、政治家の言葉だけではない。

この物語で、インパクトを与え、風向きを変えたのは、モザイク越しに音声を変えられた幼稚園児たちの斉唱だった。

22.赤旗の調査力と官邸の諜報力 - 鴻池事務所と不発の文春砲


幼稚園児たちの運動会の映像を皮切りに、森友学園に関連する情報に付加価値がついていった。

真実の追及を目指すもの

政治的思惑を持つもの

情報を高く売ろうとするもの

興味本位で参入するもの

...様々な立場の者が、様々な思惑を抱え、様々な情報の争奪戦に走り出した。

だが、その価値を見極めれていたのは、ほんのわずかだった。

23.自称「保守」たちの手のひら返し - 塚本幼稚園で講演した「文化人」

教育勅語を暗唱させることで有名になった幼稚園。

そこには、数々の著名人が、講演に訪れ、その内容を誉めそやしていた。

エピローグ 30年後 安倍晋三記念老人ホーム - 「やすらげないの郷」に集う関係者たち

205X年。

先代に続く陛下のご退位と新天皇のご即位が、国民の総意の元、つつがなく行われた。

それからしばらくして、豊中市の、とある老人ホームに、新たな仲間が加わった。

新天皇即位に伴う恩赦により、予定より短い刑期で巣鴨から出獄したA夫妻が、行き場もなく、この老人ホームが受け入れることになったのだ。

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カテゴリー:架空小説「森友学園」


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