あの読売新聞コラム「補助線」が突然正気になったと思ったらまさかの結末ですごい

ネットニュースやブログのタイトルで、「まさかの結末」、「驚きの事実」などと大げさに書いてあるのをよく見かける。だが、本文を読んでみたら、結論はたいしたことではないことがほとんどではないだろうか。(個人の感想です)

今回の当ブログのタイトルも、「まさかの結末」などとあおっているが、多くの人にとっては、全然「まさか」ではなく、タイトルサギだとクレームをつけるかもしれない。

ただ、読売新聞の愛読者?にとっては、2021/02/07(日)読売新聞朝刊の小田尚氏によるコラム「補助線」、

首相の政治的資源の使い方

小田尚、”補助線”。読売新聞2021年2月7日(日)朝刊、大阪本社版13S6面。コラム面。

は衝撃だった(はず)。(個人の願望です)

その、「補助線」初心者?には伝わりにくい衝撃について、日本でも数少ない(個人の感想です)と思われる「補助線」読者である私が、説明したい。補助線を引くように。

振り返れば、以前は流し読みするだけだったのに、最近になって気が付けば、毎回追っかけるようになってしまっていた読売新聞コラム「補助線」はやっぱりすごい。

これまでの「補助線」の私なりの補助線

小田尚氏による読売新聞掲載コラム「補助線」については、私も過去、当ブログで何度か取り上げてきた。

「補助線」に対する私の読み方は、正直に言うと、以前は、基本的に、「流し読み」だった。「補助線」の執筆者は、首相動静(読売新聞での当時のタイトルは「安倍首相の一日」)に定期的に名前の出てくる、首相と会食する読売所属記者、という私の認識だったので、(半笑いしながらの)流し読みで十分だと思っていた。

私が読売新聞を熟読して気になったことを備忘録的に追記していく当ブログ記事でも、「補助線」に初めて触れたのは、今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年上半期)での「・2018/06/16(土)朝刊」だった。ただこのときは、引用するまでもないと判断し、「補助線」と明示せず、「論説委員の記事」と表記した。

改めて当ブログを検索すると、「補助線」の単語が見つかるのは、意外と最近で、

「補助線」というタイトルでコラムを書いておきながら、読み手に「補助線」を引かせないとフォローできないようなコラムを載せる、読売新聞はやっぱりすごい。

当ブログ記事、”今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年上半期)”、「・2020/03/21(土)朝刊解説9面」。

が初登場だった。[注:引用による単語部分は含まず。個人の検索結果です。]

これまでは、気にはなるものの引用してまで取り上げるほどでもない、という扱いだったが、2020/03/21(土)読売新聞朝刊での「補助線」が、秀逸?だったのは、

安倍首相の数少ない自慢話の一つ

小田尚、「補助線」、”東京五輪の延期は難しい”。2020/03/21読売新聞朝刊、解説面9面13S。[注:上記ブログ記事からの再引用(参照2021-02-24)で、原典は確認せず]

という表現で、素直に読めば、「安倍首相は自慢できる功績が少ない」とした上でさらに「その数少ない自慢話(五輪招致と開催時に政府首脳だったケース)すら実現できなさそうだ」と、小田氏が安倍首相(当時)をけなしているように見えたことだ。(個人の解釈です)

それ以降も、「補助線」は様々な話題を提供し続けてくれて、当ブログでは、”「補助線」(読売新聞土曜月一連載)2020/6/20の記事がやっぱりすごい”[2020/06/27公開]、”2020年11月から突然「補助線」が日曜随時掲載になった読売新聞はやっぱりすごい”[2020/11/02公開]と、私も(我慢できずに)独立したブログ記事を書かざるを得ないほどだった。

ところが、これまで月一土曜日連載だった「補助線」が、2020年11月1日の日曜日の朝刊に突然掲載されて以降は、ひと月経っても掲載されず、年が明けて1月になっても掲載されなかった。(個人の読売新聞の熟読結果による確認です)

私は、同上のブログ記事で指摘したように、

読売新聞の「補助線」は誰も読んでいないのでは

当ブログ記事”「補助線」(読売新聞土曜月一連載)2020/6/20の記事がやっぱりすごい”。

ということを、薄々、感じ始めていた。

読者も、作者も、編集者も、読売新聞社も、「補助線」のことは忘れてしまったかのように思えた。

2021/02/07(日)読売新聞朝刊コラム「補助線」の掲載前夜の状況

読売新聞オンライン、”検索結果”(https://www.yomiuri.co.jp/web-search/)で、「小田尚」を検索した結果の画面(読者会員への登録とログインが必要。2021-02-22参照)の一部分をスクリーンショットした上で一部分を黒塗りし、一部分を切り抜いてフィルターをかけた画像。

読売新聞オンラインでの検索(https://www.yomiuri.co.jp/web-search/。読者会員への登録とログインが必要)で、「小田尚」を検索した結果(2021/02/22現在)から分かるように(上記画面)、土曜月一連載だったはずの「補助線」は、8月と10月は休載し、12月は、菅首相と面会(フランス料理店で懇談)[菅首相の一日(16日) : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)](2021-02-22参照。読者会員への登録とログインが必要)していたので、検索に引っかかったものの、「補助線」は、11月1日以降は、その翌年の2月7日に掲載されるまでに、3ヶ月以上掲載されなかったことになる。

小田氏のことは、この3ヶ月、「補助線」が掲載されなかったので消息が心配された(人がいたかどうかは知らない)が、「菅首相の一日」で存在が確認されていた。ただ、首相とメシを喰う暇?はあっても、「補助線」を引く余裕はなかったようだ。(掲載には、掲載社の都合もありますので、このことは執筆者の怠慢を一方的に責めるものではありません。)

2021/02/07(日)読売新聞朝刊コラム「補助線」の衝撃

そんな3ヶ月以上の「空白」の中、2021年2月7日(日)の読売新聞朝刊のコラム面に、いきなり、「補助線」が掲載される。

前年の11月1日掲載時に「随時掲載」と予告されて以来で、待ちに待った(人がいるかどうかは別として)登場だ。

もちろん、「補助線」ウォッチャーを自認する私としては、期待して(ニヤニヤしながら)読み進める。

まずタイトルを読むと、

首相の政治的資源の使い方

小田尚、”補助線”。読売新聞2021年2月7日(日)朝刊、大阪本社版13S6面。コラム面。

とあり、やや抽象的で、これだけでは内容は予測しづらい。

次に、本文を読むと、冒頭の文章に、「日本学術会議」の文字が。今これを取り上げるのか、という唐突感があって、戸惑う。

重要な問題であることには間違いないが、去年から首相側が手詰まりで詰んでいる状態なので、久しぶりの掲載コラムでこれを取り上げることに疑問が浮かぶ。世間的には、森・元首相の読売曰く「女性蔑視と受け取れる発言」や「与党幹部の銀座クラブ会食」、「菅首相長男の総務省幹部接待」などが話題となる中、「日本学術会議任命拒否問題」は、正直言って、いささかタイムリーさに欠ける印象。随時更新となったコラムで3ヶ月の空白があって取り上げるテーマとしては弱い。(個人の解釈です)

日本学術会議任命拒否問題についての、読売新聞の「すごさ」は、すでに当ブログで、去年の時点で、私も把握している。(当ブログ記事”「日本学術会議任命拒否」でも読売新聞はやっぱりすごい”[2020/10/07公開])

その前提があるため、今回のコラムに対しては、「また(いつものように)、日本学術会議任命拒否についての首相官邸側の(支離滅裂な)言い分(と称するもの)を(周回遅れで)長々と展開するのかな(黒川氏の時のように)」、と(半笑いで)身構える。

だが、冒頭の文は、「議論の決着点が見通せない」(同上)としており、やや拍子抜け。

いつもの「補助線」なら、「(実際はどうあれ官邸側の勝利で)決着は着いている」と決めつけるイメージがあったが(個人のイメージです)、今回は、極めてオーソドックスな書き出し。

気を取り直して、「ここからどうやって官邸擁護に持って行くのが見もの」と期待するものの、一向に、官邸擁護に行く様子がない。むしろ、菅首相官邸側の主張の矛盾点をストレートに指摘している。

予想と違ったコラム展開に戸惑うまま最後まで読み通すが、全体を通して、報道されている事実関係、(報道されていない、直接間接に取材した結果であると思われる)政府高官の証言などでコラムを構成してあり、(いつもの「補助線」とは違って)強引なこじつけや無理矢理感のある論理展開が出てこない。いつもなら、途中で「ウソつけ」「んなわけないやろ」、「苦しい言い訳」などとツッコミを入れるものなのだが、今回に限ってはその機会はなかった。極めてまっとうなコラム記事だった。

読み終えたとき、私は、感動していた。「やればできるじゃないか」。

もちろん、今回のコラムを、先入観なく、掲載紙名やコーナー名、著者名を隠して読んだ場合は、これほど感動はしなかっただろう。純粋な内容だけの評価でいえば、「スゴイ」と思うほどではないが、流し読みではもったいないというレベルにはあったと思う。(個人の評価です)

ただ、あの「補助線」で、ちゃんとした内容のコラム記事が読めたことに、私は感動した。もともとこの程度の記事は書ける人だったんだ。むしろ、こっちが通常の姿だったかも。あの「補助線」が正気に戻った-。(個人の独り言です)

気持ちよく期待を裏切られて生まれた感動の余韻にひたっている中、ふと、コラムの隣に目を移すと、区切り線にある注意書きに、いつもと違う文が載っていることに気付いた。そこで私は、真の衝撃を受けることになる。

2021/02/07(日)読売新聞朝刊コラム面の衝撃

読売新聞の日曜コラム面は、第1・3・5日曜日に掲載するようになっている(ようだ)。(個人の確認です)

いつからそうなったかは私の記憶にない。ただ、2020年11月1日の読売朝刊で、「補助線」が突然掲載されたときに、掲載日についての告知は強く印象に残った。

読売新聞2020年11月1日朝刊、大阪本社版、13S6面コラム欄。読売オンラインの紙面ビューワー(会員限定)で表示された一部分をスクリーンショットで撮影(2020-11-1撮影)し、切り取った上でフィルターをかけ、引用者により説明書きを加えました。(2020-11-01加工)。当ブログ記事”2020年11月から突然「補助線」が日曜随時掲載になった読売新聞はやっぱりすごい”[2020/11/02公開]からの再引用。

このコラム面の中での区切り線で、「第1・3・5日曜日に掲載します」と毎回告知されていると思われる。

2021年2月7日日曜日の読売新聞朝刊コラム面でも、いつもと同じように、同じレイアウトで、この注意書きが載っていると思っていた。

私が、今回の「補助線」を読み終えて感動に浸りながら、そこに目を移すと、「衝撃」の結末が待っていた。

読売新聞2021年2月7日朝刊、大阪本社版、13S6面コラム欄。読売オンラインの紙面ビューワー(会員限定)で表示された一部分をスクリーンショットで撮影(2021-2-7撮影)し、切り取った上でフィルターをかけ、引用者により説明書きを加えました。(2021-2-24加工)。

なぜ、いつもの掲載日の告知ではないの?
いや、ちょっと待って、「補助線」は今回で終了!?
去年の11月1日に「随時掲載」と言っておきながらその後、今回1回掲載されただけで打ち切り?
せっかく「補助線」が正気に戻ったのに今回で終了!?
むしろ逆に、打ち切りが決まったから正気に戻ったのか?

など、様々な憶測が私の中で渦巻いた。(個人の憶測です)

事の真相は分からない。

2020年11月1日のコラム面は、上記写真の通り、「随時掲載」と「第1・3・5日曜日に掲載」が並列することになったため、どっちなのか分かりにくかった。読売新聞社が当ブログを読んだとは思えないが、分かりにくいと苦情があって、今回は、「第1・3・5日曜日に掲載」を表示せずに代わりに、「今回で終了」を掲載したかもしれない。あるいは、ただ単に、「補助線」の掲載スペースがいっぱいいっぱいだったために、今回の「補助線」の文末には入れずに、横の区切りスペースに入れただけかもしれない。

久々の掲載、正気に戻った内容、掲載レイアウト、本日で終了の告知、など、様々な疑問を残したまま、「補助線」は今回で終了になった。

そして、また、このような様々な謎と衝撃を残しておきながら、誰も話題にしないことに、

読売新聞の「補助線」は誰も読んでいないのでは

という、私の仮説も証明されたと言っていいかもしれない。(個人の仮説です)

いくら補助線を引いても解決できない謎を残したまま、突然終了した読売新聞コラム「補助線」はやっぱりすごかった。


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